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パウロが手紙で用いた文章のトリックを解説本の著者(Ed Parish Sanders)も真似ている。

一部引用



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出典


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E.P.サンダース (著), 土岐 健治 (翻訳), 太田 修司 (翻訳)、『パウロ』、教文館、2002-05, 250-251頁

コメント


・いくらなんでもこれを「水平思考」と呼ぶのは無理がある。

・長い文章の最後の段落の時点では、読み手も精神的に疲れ、思考の足取りがふらつきがちになる。その読み手の思考のふらつきを、書き手は悪用してトリックをしかける(*1)。

・パウロはこの章の終わりとなる箇所に至って論理をかなぐり捨て、筆の勢いにまかせて、大風呂敷の妄想的信条を書き飛ばしたのだろうなぁ…と私は見る。パウロのような雄弁な文章の書き手なら、この手のトリックはお手の物だろうし。

・Ed Parish Sanders も本書の最後の段落で同じトリックを使っている。それが下の引用箇所。パウロの根幹的主張が相矛盾し、破綻しているという重大な欠陥を、Ed Parish Sanders は文章の技巧的修辞のみで糊塗し、何やら素晴らしい価値があるのだと説得しようと試みている。当然、失敗している。もともと無理な試みゆえ。Ed Parish Sanders 自身が、この最後の段落の文章に自信を持てないから、疑問文で終わっている。自信があれば、断言できる筈。


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E.P.サンダース (著), 土岐 健治 (翻訳), 太田 修司 (翻訳)、『パウロ』、教文館、2002-05, 256頁


脚注


・(*1)未熟な書き手なら、意図的にトリックをしかけるほどの余裕はないかも。その場合でも、長い文章の最後の段落では、書き手の精神も疲れているから、大風呂敷の妄想に陥りやすい。終わりの段落をカッコよく決めようという意識も働くのでなおさら。

(2019-10-27)
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