米下院司法委員会:時限爆弾犯になら拷問は許されるか?(統合版)

はじめに:
・次のような極限の状況を考えてみよう。
  ・テロリストグループが核爆弾をロサンゼルスに設置した。設置場所の詳細は不明。
  ・核爆弾が爆発するのは時間の問題。
  ・テロリストグループの1人が捕らえられ、この犯人は設置場所などの詳細情報を知っていることが確実だと判明した。
  ・設置場所などを聞き出すために、この犯人を拷問にかけるべきか?

・上記の想定で、下院司法委員会で議論が行われた(2008年5月6日)。古い話だが、実に興味深い内容なので紹介する。

・拷問に関する軍や諜報機関の専門家、現場の尋問の専門家などの意見は意外なことに…



要旨:
・右翼は上述のような「時限爆弾犯人に対する拷問」は許されるし、被害を防ぐのに有効だと考えている。例えばブッシュ大統領(訳注:正確にはチェイニー副大統領)や最高裁判事の Antonin Scalia がそうだ。

・下院司法委員会の公聴会でこの問題が討議された。そして、上記で想定したような時限爆弾犯のケースはこれまでに皆無だったことが法律専門家の調査によって判明した。

  ・全国法律家協会の会長である Marjorie Cohn は次のように答えた。私が知っているのはただひとつだけだ。ジャック・バウアー("Jack Bauer")が主演する TV番組の「24」の筋書きとしてだが。

  ・ロンドン大学付属カレッジの Philippe Sands は次のように答えた。そのようなケースは知らない。TV 番組の「24」は見ていない。

  ・ジョージタウン大学の David Luban は次のように答えた。私はそのような状況について、2年間調査してきた。そして時限爆弾のケースに該当しそうな事例が 2件あったが、それは現実に起きた事例ではないと判明した。

・Jack Cloonan は FBI に 25年間も務め、1990年代にアルカイダのメンバーの尋問も行った経験がある。現在は 「Clayton コンサルタント」という会社の社長だ。

  ・彼は上記のような「時限爆弾犯人に対する拷問」という問題設定そのものが間違っており、人を欺くもの("red herring")だという。


・米空軍の予備役大佐 Steve Kleinman は長年、空軍で尋問官や情報将校を務めてきた。彼は上述のような「時限爆弾犯」の場合であっても、拷問は間違いだという。違法性やモラルを問題にしているのではない。拷問は効果的ではないのだ。

  ・SERE(Survival,Evasion,Resistance,Escape:米空軍の訓練課程)では訓練生に次のように教えている。「拷問は不確かな情報を生み出す」



ソース:
http://tpmmuckraker.talkingpointsmemo.com/archives/004668.php

http://thinkprogress.org/politics/2008/02/25/19812/former-fbi-agent-ticking-bomb-scenario-is-a-red-herring/

http://thinkprogress.org/security/2008/05/07/22928/jack-bauer-torture/



コメント:
・拷問を推進したのは、稀代の極悪人、チェイニー副大統領(Dick Cheney)。

履歴:
(2012.4.25)作成
(2012.5.01)追加
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