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田川建三:やはり宗教は阿片である。

はじめに


・田川建三が著書の中で、タイトルのように述べている。

引用



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出典



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田川 建三、『新約聖書 訳と註 第七巻 ヨハネの黙示録』、作品社、2017/8/31、315頁


関連


・ここで言及されている佐竹とは…


佐竹明(さたけ あきら、1929年- )は、聖書学者、広島大学名誉教授。

東京府生まれ。1953年東京大学教養学部教養学科卒、1955年同大学院人文科学研究科西洋古典学専攻修士課程修了、1956年から1959年まで西ドイツ・ハイデルベルク大学、スイス・チューリヒ大学神学部に留学。1959年から1962年までハイデルベルク大学付牧師。1963年ハイデルベルク大学神学博士。1963年から1976年まで青山学院大学文学部神学科助教授、教授。1977年から1990年まで広島大学総合科学部教授。1990年から2004年までフェリス女学院大学教授。1996年から2004年まで同大学学長。2011年日本学士院賞・恩賜賞受賞。

ref: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%90%E7%AB%B9%E6%98%8E



おまけ


・この田川の本を評した文章を Web で見かけた。それが下。


やはり「編集者Sの加筆」という田川の見解は面白いと思う。そして、田川訳で編集者Sの加筆部分とされる部分を除いて通しで読んでみると、難解だった黙示録が実にすらすらと読めてしまう。「え、これだけの話だったの?」状態である。つまり、

「私は幻視しました。ローマが滅びて民族の隔てなく人々が平和に暮らせる状態を。終わり。」

天使はラッパを吹かず、海は血に染まらない。悪の勢力はハルマゲドンにも集まらない。千年王国もない。それが、ヨハネ黙示録の元々の姿だったのだというのだ。もちろん、味わうべき文章はそこにもいろいろある。マルクスが貨幣物神のくだりで引用した13章、田川先生お気に入りの18章などは原著者の文章だという。ただ、話と描写があっちこっちに飛んでなんの事やらよく分からなかったヨハネ黙示録の話の筋が、田川説では、実にスッキリと見える。天使がラッパを吹いて地上が破壊されるみたいなスペクタクルはないけれども、分かりやすい構成の話だったのである。

元々はそんなに難解でも複雑でもなかったヨハネ黙示録だが、編集者Sが「ユダヤ人だけが残されて異邦人(ユダヤ人じゃない人々)は滅びる」という立場から執拗に加筆を行い、ホロコースト趣味の視点であれこれと書き加え(田川によれば、その場の思いつきで程度の低い文章を突っ込んでいった)訳が分からなくなった、、ということらしい。

ref: https://ohta.at.webry.info/201709/article_1.html


・上の評論記事は全文を読むだけの価値がある。

コメント


・以下、田川の説が正しいとして…。

・上の Web 評にあるように、編集者 S のせいで「訳が分からなくなった」のは確かだが、それはむしろ軽微な問題に過ぎない。

・最大の問題は、編集者 S の醜悪極まりない宗教的イデオロギー(=
我々のみが救われ、信じないヤツラは神が皆殺しするぞ、ざまぁ見やがれw)をその後のキリスト教会が中核として取り込んでしまったことだ。…このように田川は主張している。

・編集者 S の悪影響はキリスト教会の内部だけではない。「やがて終末が来たり、ハルマゲドンが…」というお馴染みのカルト的終末観が欧米大衆社会の心理の底を色濃く覆っている…こちらの方が深刻。大勢が薄っすらとでも信じればその預言はやがて自己実現してしまう。

・皮肉なことに編集者 S は、『ヨハネの黙示録』が注目を集めることになった最大の貢献者。編集者 S が自身の宗教的イデオロギーやカルト的終末観を大量に混入させるという改竄があったために『ヨハネの黙示録』は今のステータスを得た。

・このカルト的終末観が UFO 現象にもダイレクトに反映している。abductee/contactee が ET から示された近未来の終末的イメージもその一つ。

(2018-08-19)
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