FC2ブログ

Steven Pinker : 遺伝子操作による知能や寿命の向上の話は非現実的だ。

はじめに


・87,000 views,Oct 7, 2019 の動画から。

・Yuval Noah Harari と Steven Pinker が対面して語り合っている動画の中からタイトルの件。

・Yuval Harari は「AI によるデータ主義」の一例として、いつも遺伝子操作を話題にしている。

・それに対して Steven Pinker が懐疑的な発言をしている。

・略記

  ・YH : Yuval Noah Harari
  ・SP : Steven Pinker

抜粋(デタラメ)


・15:00 YH : 遺伝子操作技術で、データ主義で、AI で…(略)

・18:00 SP : 遺伝子操作技術による知能や寿命の向上には懐疑的だ。遺伝子操作で IQ が 10ポイント上がるだの、寿命が 10年伸びるだのと喧伝されてきた。

・だが、専門家の間で 行動遺伝学の第四法則(*1)(Fourth law of behavioral genetics )と呼ばれる問題が指摘されている。人間のここの特性を左右する遺伝子は数千あり、それらの個々の遺伝子の寄与はごくわずか…というもの。どの遺伝子も単一の特性に影響を与えない。よって、親は数千の遺伝子を制御する必要がある。それには副作用を伴う。例えば、IQ を上げようとすれば、脳腫瘍のリスクを招くとか。

対談動画(43:32)


・Yuval Noah Harari & Steven Pinker in conversation


脚注


・(*1)行動遺伝学の第四法則…
  直後の記事でその詳細を取り上げる。

(2019-10-12)

Christopher F. Chabris : 「行動遺伝学の第四法則」を提唱

はじめに


・1つ前の記事、

  Steven Pinker : 遺伝子操作による知能や寿命の向上の話は非現実的だ。 - http://news21c.blog.fc2.com/blog-entry-14804.html (2019-10-12)

 で、"Fourth law of behavioral genetics" の話題が出たのでその元ネタを記録しておく。

元ネタ


・"Fourth law of behavioral genetics" を「行動遺伝学の第四法則」と訳した。

・元ネタは下の 3年前の論文らしい。それらしい訳語はヒットしなかったが、その意味は…


4 A typical human behavioral trait is associated with very many genetic variants, each of which accounts for a very small percentage of the behavioral variability.


  ・因みに第一法則から第三法則は…

1 All human behavioral traits are heritable. [That is, they are affected to some degree by genetic variation.]

2 The effect of being raised in the same family is smaller than the effect of genes.

3 A substantial portion of the variation in complex human behavioral traits is not accounted for by the effects of genes or families.


出典



The Fourth Law of Behavior Genetics
Christopher F. Chabris, James J. Lee, David Cesarini,

Abstract

Behavior genetics is the study of the relationship between genetic variation and psychological traits. Turkheimer (2000) proposed “Three Laws of Behavior Genetics” based on empirical regularities observed in studies of twins and other kinships. On the basis of molecular studies that have measured DNA variation directly, we propose a Fourth Law of Behavior Genetics: “A typical human behavioral trait is associated with very many genetic variants, each of which accounts for a very small percentage of the behavioral variability.” This law explains several consistent patterns in the results of gene-discovery studies, including the failure of candidate-gene studies to robustly replicate, the need for genome-wide association studies (and why such studies have a much stronger replication record), and the crucial importance of extremely large samples in these endeavors. We review the evidence in favor of the Fourth Law and discuss its implications for the design and interpretation of gene-behavior research.

ref: The Fourth Law of Behavior Genetics - Christopher F. Chabris, James J. Lee, David Cesarini, Daniel J. Benjamin, David I. Laibson, 2015 - https://journals.sagepub.com/doi/full/10.1177/0963721415580430


(2019-10-12)

著名ニュース番組 "60minutes" の報道:人生の細部を全て思い出せる女性 (途中:その1)

はじめに


・1,601 views, Sep 12, 2019 の動画から。

・Grant Cameron が興味深い TV ニュース報道を取り上げている。

・この事例に関する詳細は後日、調べてみたいところ。

該当箇所


・31:00

・任意に指定された日時の出来事、たとえば xx年yy月zz日の aa時bb分に何をしていたか、と質問。

  A) TV を見ていた。TV の中では男が喋っている。
  Q) その男のネクタイの柄は?
A) (よどみなく答える。後にそのとおりだと判明)

20190927_60min.jpg


60minutes

"I remeber my whole life" Henner ?

動画(40:53)




コメント


・ニュース TV 番組、それも看板番組で報道されたからには、それなりの信憑性がある筈。(かなり信じがたいことだが)これが事実だとすると、記憶に関する従来の全ての脳生理学の学説は完全に覆る(*1)。

・だが、案外…。Wilder G. Penfield (脳神経外科医)の実験結果もあるし。

脚注


・(*1)これが事実であり、なおかつ、従来の学説が覆ることなくすむ仮説がひとつ思いつく。それは、次のような仮説。この女性は記憶を思い出しているのではなく、彼女が体験した過去を見ている(一種の遠隔視)のだ…というような。

・記憶なのか、過去を見ているのかを区別する反証可能な実験も原理的には不可能ではないが、技巧的なので実際に実験するのは難しい筈。例えば…。立体視によってのみ浮かび上がる模様(下)を左右の眼に独立に時間を隔てて見せる…とか。


20190927_eye.png


ref: ステレオグラム - Wikipedia - https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AC%E3%82%AA%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%A0


(2019-09-27)

生物に寿命がプログラムされているように見える理由

はじめに


・…という生物学者の仮説を見かけたので記録しておく。

一部引用


20190814_oct_pp200.jpg





出典



20190808_book.jpg

ピーター・ゴドフリー=スミス (著)、夏目 大 (翻訳) 、『タコの心身問題――頭足類から考える意識の起源』、みすず書房、2018-11-17、200-201頁

コメント


・この取り上げた説はいかにも、もっともらしい仮説で、「うまく考えたなぁ」と思わせるだけの独創性もある。

・だが、この仮説は反証可能性がかなり低い。つまり科学的な仮説としては大きな弱点を抱えている。

(2019-08-14)

Peter Godfrey-Smith : 主観的経験と GNW 仮説、その反論 (途中:その1)

はじめに


・GNW については以下を参照。

意識 - 脳科学辞典 - https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E6%84%8F%E8%AD%98#.E3.82.B0.E3.83.AD.E3.83.BC.E3.83.90.E3.83.AB.E3.83.BB.E3.83.8B.E3.83.A5.E3.83.BC.E3.83.AD.E3.83.8A.E3.83.AB.E3.83.BB.E3.83.AF.E3.83.BC.E3.82.AF.E3.82.B9.E3.83.9A.E3.83.BC.E3.82.B9.E7.90.86.E8.AB.96

意識を生み出す2つの理論GNWと統合情報理論 - Back to the past - https://www.bttp.info/physics/2consciousness-theory/

一部引用


20190808_oct_p112.jpg



・反論

20190808_oct_p113.jpg


出典



20190808_book.jpg


ピーター・ゴドフリー=スミス (著)、夏目 大 (翻訳) 、『タコの心身問題――頭足類から考える意識の起源』、みすず書房、2018-11-17、112頁

コメント


・過去記事でもチラリと述べたような気がするが…。意識について、全員が全く同じ評価をしている。つまり、精神医学者も脳神経医学者も、哲学者も、AI 研究者も、宗教者も、精神世界ファンもみんな揃って同じ評価をしている。

・その評価とは「意識こそが人間存在の核であり、貴重な宝だ」というもの。それゆえ、宗教、哲学は言うに及ばず、現代科学でも意識に重大な関心が寄せられているし、精神世界ファンも「全ては意識だ、本源の意識は一つ、宇宙意識がどうたらこうたら…」などと宣う。

・だが、そういった評価はたぶん根本的な錯誤に基づくものだ、と私は見ている。意識はプラスの価値を持つ宝(=資産)ではなく、マイナス(負債)源だろうと。






(2019-08-08)
プロフィール

横着者 (ご連絡はコメント欄にて)

Author:横着者 (ご連絡はコメント欄にて)

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR