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Travis Taylor 博士: Carl Sagan の有名なあの主張は全然、科学的ではない。 (途中:その1)

はじめに


・Travis Taylor 博士は、2つの博士号と、3つの修士号を持つ科学者。その彼が最近、Skinwalker Ranch の謎に挑んだ TV 番組の調査チームに参加した。

・その調査で体験した出来事を Richard Dolan に語っている。

・なお、TV 番組は近く放映される。hisotry channel, "Secrets of the Skinwalker Ranch" (16:40 )

・その Travis Taylor が Carl Sagan を切り捨てている。

抜粋(デタラメ)


・41:10

・Carl Sagan の例の主張

 "Extraordinary claims demand extraordinary evidence."
 (常識を覆す主張をするなら、並外れた説得力のある証拠を出せ。)

 は全然、科学的ではない。科学はそのような要求をしない。

・なぜなら…





・fringe science など存在しない。科学は科学的方法こそが根幹なのであってトピックは関係ない。こういった歪んだ科学観によって 2-3世代の教育が大きく損なわれてきた。

・なくした鍵を街路灯の下だけに限っていつまで探しても、見つけることはできない。

動画(45:20)


・Skinwalker Ranch Secrets: Richard Dolan Interviews Travis Taylor.
・9,593 views,Streamed live 8 hours ago


彼の略歴



Travis Shane Taylor (born 24 July 1968 in Decatur, Alabama) is an aerospace engineer, optical scientist, science fiction author, and star of National Geographic Channel's Rocket City Rednecks. Taylor has written more than 25 technical papers, 14 science fiction novels and two textbooks, and has appeared in multiple television documentaries, including NGC’s When Aliens Attack.

ref: Travis S. Taylor - Wikipedia - https://en.wikipedia.org/wiki/Travis_S._Taylor


コメント


・この Travis Taylor の主張と全く同じことを、私も 6年前の過去記事で述べた。


・"Extraordinary claims demand extraordinary evidence." という文句は一見するとマトモそうに見える。だが実は科学的でもなく、実質的内容を欠いた空虚な文句に過ぎないので、日常生活レベル(常識の範疇)でしか使えない。

・本来は科学的根拠のみに基づいて論証するのが筋だが、それをさぼって extraordinary か否かという恣意的な基準で異論を封じ込めようという、独断的かつ非科学的な態度を顕した迷文句がコレ。コレには「おばあちゃんの生活の知恵」的なレベルの粗雑な説得力があるので悪用されがち。

ref: 最初に "Extraordinary claims demand extraordinary evidence." と言ったのは誰? (2013-11-28)


・私も同様の主張をしたが、Travis Taylor の論旨展開の方がエレガントで かつ説得力がある。さすが 2つの博士号+3つの修士号 の持ち主。

(2020-04-05)

書評:『エクサスケールの衝撃』 (+追記)

20150619_book.jpg


更新


・(2020-04-01) 後日談を追記。

本の概要


・この本は amazon の内容紹介によると…

2014年夏、ある新しい半導体が日本で誕生した。純国産プロセッサとして独自開発された同半導体は、画期的仕様と性能に加え、特筆すべき省電力性を備えている。
その大規模プロセッサを京速計算機「京」と同じ8万8128個使用した場合、理論上は「京」の128倍に上る性能を持つスーパーコンピュータが実現される。この性能は1.28エクサフロップスと言い表され、人類が初めて「エクサ」という数値単位の演算性能に到達することになる。
その数値単位の性能によるコンピュータ処理は「エクサスケール・コンピューティング」と呼ばれ、新たに「前特異点」とも定義すべき大きな変革をもたらす可能性を秘めている。「エネルギーがフリーになる」「働く必要のない社会が出現する」「人類が不老を得る」……。
世界コンピュータ・ランキング消費電力性能部門「Green500」で、独自技術により世界第2位を獲得した研究開発者が描きだす鮮烈な未来。
ref: http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A8%E3%82%AF%E3%82%B5%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%AE%E8%A1%9D%E6%92%83-%E9%BD%8A%E8%97%A4-%E5%85%83%E7%AB%A0-x/dp/4569818927


・amazon のカスタマーレビューでは
  星5つ : 13
  星4つ : 1
  星3つ : 1
  星2つ : 1
  星1つ : 1
 と非常に好評な本。

書評


・日本が次世代スーパーコンピュータの開発競争から脱落できない事はわかるが、この本は次世代スーパーコンピュータを買いかぶり過ぎている。まるで昔の時代劇でよくあった朝鮮人参を超える万能薬として扱われている。次世代スーパーコンピュータによって不老不死が実現できるだの、カネが社会から不要となるだの、衣食住がタダになるだの、勤労の義務から解放されるだの…地球を覆い尽くすほどの巨大な大風呂敷を広げている。

・確たる科学的裏付けに基づいたノンフィクションだ…と思うと裏切られた気分になるが、思いっ切りフカしまくった SF 小説、思考実験の類だ…と思って読めば楽しめる。実際、面白かった。

・日本の未来については暗い話ばかり(少子高齢化、財政危機、中国との軍事衝突の危惧…などなど)が蔓延る中、 20~30年先の日本は楽園のようになりうる…と述べたこの本は、大人向けの御伽話ともいえる。専門家が明るい未来を語るので読者は希望が持てるのだろう。この本が好評なのはこの明るい未来像が大きく作用しているはず。

・特に 443ページからの「1歳児のまま成長が 20年間も止まったままの女性」の話は興味深く読んだ。この女性は「人間の不老」が現実に存在しうることを示す稀有の実例だという。著者は医者の資格を持っているというのでひとまずはその話を信用するとしよう。

・この本の著者は Ray Kurzweil の「予言」(あと 20~40年で AI が人間の知性を凌駕する、というアレ)を真に受けている。しかし、それが実現する可能性はほとんど無い。なぜなら Ray Kurzweil の「予言」は「風が吹けば桶屋が儲かる」式の甘い見通しや楽観的な仮定が 10段も 20段も積み重なることでかろうじて成立している。当然、どれか一つの段がコケれば総崩れ。

(2015.06.19) 作成
(2015.06.20) 一部表現を変更




(以下、2020-04-01 追加分)

はじめに


・書評の内容に関する追加でないが、この本の著者が実刑判決を受けたという後日談を追記しておく。

・上の 5年前の書評では「思いっ切りフカしまくった…」と述べたが、「被告は詐欺罪の起訴内容を認め」…とあるから、実務でも同様の姿勢だったようだ。

一部引用



スーパーコンピューター開発会社「PEZY Computing」(ペジーコンピューティング、東京・千代田)による助成金詐取事件で、詐欺などの罪に問われた同社前社長、斉藤元章被告(52)の判決公判が25日、東京地裁であった。野原俊郎裁判長は懲役5年(求刑同8年)の実刑を言い渡した。

被告は詐欺罪の起訴内容を認める一方、法人税法違反罪などについては「適切な節税だったと思っていた」と一部無罪を主張していた。判決は脱税の故意があったとして被告側の主張を退け、全ての起訴内容を認定した。

ref: スパコン助成金詐取 前社長に懲役5年判決、東京地裁  :日本経済新聞 - https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57202170V20C20A3CC1000/


(2020-04-01)

履歴


(2015-06-19) 作成
(2015-06-20) 一部表現を変更
(2020-04-01) 後日談を追記

Garret Moddel 博士:人間だけではなく、鳥やミミズでさえ「時間を遡った生理反応」を示す。

抜粋(デタラメ)


・57:00 時間を遡った生理反応(precognitive response)の実験結果とは…

・被験者にイラつく音を聞かせ、手の皮膚の電気抵抗を計測。音はランダムに鳴る。奇妙なことに音がなる少し(0.数秒)前に電気抵抗が変化する。この現象は世界各地の実験室で何度も再現されている。

・1:17:30 人間だけではなく、鶏や鳥、ミミズすら、時間をさかのぼった反応(precognitive response)を生じている。

・1:18:00 植物が同様の反応を示したという実験報告すらなされている。だが、私は懐疑的だ。その実験報告に虚偽はないだろうが、実験者の意識が引き起こした効果(experimenter effect)だろうと。植物自身(の意識)が引き起こした効果なのか、実験者の意識が引き起こした効果効果なのか。この両者を区別するのはとても困難だ。

音声(49:54)


197,493 views,Apr 6, 2018
・Remote Viewing and the Reality of Psychic Phenomena | Waking Cosmos | Garret Moddel Ph.D.


関連の過去記事


Dean Radin :予知が多数の実験室で客観的に立証された(途中:その2)

Dean Radin の予知(precognition)実験に対する雑感(途中:その2) (2014-10-14)

Rupert Sheldrake:誰かの視線を感じるという日常的体験が科学的実験で裏付けられた(途中:その1) (2015-02-25)

(2020-02-08)

Benjamin Libet(ベンジャミン・リベット)の実験結果は全く異なった解釈が可能かも… (途中:その1)

はじめに


・ふたつ前の記事(*1)に関連して、タイトルの件にふと思い至った。誰かが既に思い付き、その上で反証されているのかもしれないが、その可能性は低い筈。

結論を先に述べると…


・Benjamin Libet(ベンジャミン・リベット)の実験結果(神経活動が意識の生成より 0.数秒、先行する…という結果)は、「時間を遡った生理反応」の顕れとして(少なくともその一部は)解釈しうるのでは?

・「予知が多数の実験室で客観的に立証された」という Dean Radin らの主張が正しいのであれば、こういった新たな解釈が成立する余地がある筈。

Benjamin Libet(ベンジャミン・リベット)の実験結果とは…




本書には、脳科学者である著者が発見した非常に興味深い実験事実が2つ引用されている。そしてこの事実そのものについて紹介することが、おそらく本書の説明としては最も適切であるように思われる。

第一の事実は、人間はできごとが実際に生じた約0.5秒後になってはじめて、そのできごとを意識することができるということである。しかもそれを意識した際には、0.5秒前に生じたできごととして、意識の方で時間を補正して認識していることも示されている。さらに興味深いことに、日常的な訓練によって獲得された行為の場合には、被験者に刺激を与えて0.15秒後、つまり意識の生成に0.35秒ほど先立って、身体の応答が開始されるという。これは意識に先行してはたらく無意識の領域の存在を明確に示している。

第二の事実はさらに衝撃的である。人間が自由意志に基づいて行為をおこなう場合に、自由意志を発動する約0.55秒前にすでに無意識のうちに、その神経活動が始まっているという事実である。そして0.2秒前に運動の意図を意識し、0.55秒経過した後で運動を開始するという。このことは被験者が意思決定したと感じるよりも0.35秒前に脳活動が始まることを意味している。つまり自由意志に基づく意思決定は、普通、「原因」と考えられるが、この事実は意思決定が「結果」でしかないことを示しているのである。

著者はベンジャミン・リベット氏であり、彼の40年に及ぶ研究成果が本書にまとめられている。

ref: マインドタイム書評 - http://www.myk.dis.titech.ac.jp/2007hp/memo/mindtime/minadtime.html


ref: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%99%E3%83%83%E3%83%88

参考


20120110_maind_time.jpg
ベンジャミン・リベット 『マインド・タイム 脳と意識の時間』 岩波書店 2005年

脚注(*1)


Garret Moddel 博士:人間だけではなく、鳥やミミズでさえ「時間を遡った生理反応」を示す。 - http://news21c.blog.fc2.com/blog-entry-15405.html

関連


Dean Radin :予知が多数の実験室で客観的に立証された(途中:その2)

Dean Radin の予知(precognition)実験に対する雑感(途中:その2) (2014-10-14)

(2020-02-08)

Garret Moddel 博士:PSY 現象の研究者になりたい人に助言すると…

はじめに


・Garret Moddel 博士は普通の科学的世界観を持った科学者で、精神世界にはびこるオハナシには忌避反応を示す人物だが、PSY 現象の研究も行っている。

抜粋(デタラメ)


・1:29:50 私は子供の時、小説家になりたかった。そこで母に小説家になってよいか、と聞いた。母は「駄目よ」と答えた。だが、母は次のように付け加えた。「本当に小説家になりたいのならば、私が駄目だと言っても聞き入れずに頑として小説家になろうとするものよ」と。

・私も PSY 現象の研究者になりたい人には、母と同じように答える。

音声(49:54)


197,493 views,Apr 6, 2018
・Remote Viewing and the Reality of Psychic Phenomena | Waking Cosmos | Garret Moddel Ph.D.


コメント


・このインタビューの最初の方で、Garret Moddel 博士は

  ・物理学者としてのキャリア(=終身雇用権をもつ教授職など)を確立し終えてから PSY 現象に向かえ。
  ・キャリアを確立する前に PSY 現象の研究をするのは身の破滅だ。

 という趣旨の発言をしている。

・PSY 研究に手を出すべきではない…これが私の意見。研究者としてどれほど優秀であろうと PSY の分野では期待する成果をあげることができないだろうから。これまでもそうだったし、今後もいつまでたっても突破口は開けないだろうから。

(2020-02-08)
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